看護連盟設立の経緯
看護連盟は、看護協会の目的を達成するための政治団体として誕生しました。
看護連盟の母体である、社団法人日本看護協会は、「質の高い看護の提供」を目的に、会員への教育や福利厚生など支援活動を通じて日本の看護水準の向上を図るため、昭和21年(1946年)設立されました。 しかし、看護職が抱える様々な問題のなかには、政治的手段によってしか解決出来ない問題があります。そのためには、看護職の代表を国政に送り、看護協会の目指す政策や意見を反映させ、解決していかなければなりません。 そのため、看護協会は昭和34年10月、政治団体である日本看護連盟を設立しました。以来今日まで組織代表を国政に送り、法律の制定や改正・労働条件・看護教育の改善などに大きく貢献しています。
看護協会と看護連盟
看護連盟は、看護協会と共に歩んでいます。
日本看護連盟の母体である日本看護協会は、看護の質の向上をめざし国会や行政に様々な陳情・要望を行っています。しかし意見を言うだけでは問題は解決しません。国会での法の制定や法改正があって初めて、臨床や教育などの看護の現場での問題解決ができる課題がたくさんあります。国会の議論に看護職の意見を反映させることは絶対に必要です。 しかし、日本看護協会は公益法人であるため、看護を支援する特定の議員の応援や選挙運動をすることができません。そこで昭和34年10月に政治団体である日本看護連盟を設立しました。日本看護連盟は、以来今日まで看護協会の組織代表を国会に送り続け、さまざまな法律改正を達成してきました。
看護協会と看護連盟は役割を分担しながら、協同して活動し問題解決をはかります
看護連盟の活動
選挙活動
私たちの力で国会や地方議会に代表者を送ります。 また、看護に理解のある国会議員や地方議員を推薦し、この方々の力も借りて、問題解決まで努力を重ねます。
陳情・請願活動
組織としての意見をまとめ、国や自治体の政策に反映されるよう働きかけます。 国会、行政官庁、地方議会に対し強力に陳情・請願を行うことで、看護職の地位向上に努めます。
政治啓発活動
看護職全体に共通する労働条件の改善や、職場で直面する諸問題をみんなで話し合い、政治的解決に取り組みます。 社会の人々の理解を得て、一緒に署名運動などに協力していただきます。
代表議員による主な実績
労働条件の改善
- 給与・諸手当(特に夜勤)の改善
- 給与表 医療職(三)表の改定
- 看護職員の増員
- 夜勤看護職員の車送りの予算化
- 看護職員宿舎の改善、整備
- 病院内保育所設置
- 労働基準法の特例廃止(勤務時間の廃止)
- 日赤従軍看護師慰労金
看護教育の充実
- 看護学校の増設、大学、大学院、短大、研修センター設置など
法律の制定・改正
- 育児休業法・専修学校法の二法成立
- 看護師等人材確保法の制定(看護大学の急増・ナースセンターの設置など)
- 保健士の誕生
- 高齢社会対策基本法
- 専修学校卒業生の大学編入
- 配偶者からの暴力防止法(DV法)
- 看護職の名称「師」で統一
- 看護師国家試験受験資格として新たに
「大学において、必要な学科を修めた者」を追加した - 保健師・助産師の修業年限を6ヶ月から1年に延長した。
- 新人看護師等に関する臨床研修等の努力義務化
- 人材確保法の基本指針に研修を明記し、
病院等の開設者に新人研修実施の努力義務化
「看護の日」制定
健康づくり、老人保健対策、母子保健の充実…保健師、助産師増員など
中医協(中央社会保険医療協議会)に看護職委員の登用